(第3回)”原因のない夜泣き”にも”原因”はある?!

原因のない夜泣きの“原因”とは?!

 

 

 

赤ちゃんの夜泣きとは、原因がないのに(夜)寝ている間に泣くことを言います。

 

この”原因がないのに…泣く”の“原因”とは、「お腹が空いた」「おしっこをした」「暑い」「寒い」といった赤ちゃんのその時の状況によるものや、「中耳炎」「扁桃炎」「湿疹が痒い」といった病気によるものをいいます。

 

こういった場合の夜泣きはママも対応がとりやすいですが、こういった原因がないのに夜泣きする、これが「赤ちゃんの夜泣き」です。

 

夜泣きの原因がわからないとママもどう対応すれば良いのかわかりません。夜泣きを続ける赤ちゃんのそばでママはオロオロとするばかり。と言って、原因がないから夜泣きしても仕方ない、病気じゃないから夜泣きしても大丈夫とはいきません。

 

赤ちゃんには何か”原因”があるから夜泣きするのです。この夜泣きの原因を知ることでママを悩ませる夜泣きへの対策に繋がるのではないでしょうか。赤ちゃんの夜泣き、何とかしたいですよね。

 

では、まずは西洋医学の視点から赤ちゃんの夜泣きの原因を考えてみましょう。

 

 

夜泣きの原因~赤ちゃんは眠りが浅い?!~

 

 

 

西洋医学の視点から赤ちゃんの夜泣きの原因として挙げられるものの中に、赤ちゃんの睡眠サイクルの未熟さがあります。

 

この睡眠サイクルとは深い眠りのノンレム睡眠と浅い眠りのレム睡眠が交互に繰り返されることをいいます。赤ちゃんはこのサイクルが未熟なので、ノンレム睡眠からレム睡眠への移行が上手く出来ず、睡眠時に夜泣きすると考えられています。

 

では、次は東洋医学の視点から赤ちゃんの夜泣きの原因を考えてみましょう。

 

 

夜泣きの原因~赤ちゃんは冷え性?!~

 

 

 

赤ちゃんの夜泣きの原因として「脾、腎の冷えによる」夜泣きがあります。ここでいう脾、腎は西洋医学の内臓(脾臓、腎臓)ではありません。東洋医学で考える内臓は西洋医学とは違うのですが、ここでは詳しい説明は省略します。脾、腎のイメージは消化器系全体です。

 

では、なぜ、脾、腎が冷えると赤ちゃんは夜泣きするのでしょうか。ここで東洋医学の基礎となる「陰陽五行説」が出てきます。

 

陰陽五行説の“陰陽”について少し説明すると、この2つは対立する関係ですが、決して単独では存在せず、常に共存しています。その力関係は同じではなく、季節、時間によって変わっていきます。

 

例としては、日(陽)⇔月(陰)、昼(陽)⇔夜(陰)、熱(陽)⇔寒(陰)といったものです。これらの力関係が変わるというのは、昼は陽気が強く、陰気が弱い状態ですが、夜になると力関係が逆転し、陽気が弱くなり、陰気が強くなるということです。では、これが赤ちゃんの夜泣きにどう関係するのでしょうか。

 

日中は陽気が強いため、赤ちゃんは脾、腎の冷えが気にならずニコニコしていますが、夜になり陰気が強くなっていくと赤ちゃんの脾、腎の冷えが更に強くなり、その冷えにより痛みを生じることで赤ちゃんは夜泣きします。

 

この冷えによる夜泣きの原因としては、沐浴中や睡眠中に赤ちゃんのお腹を冷やしてしまった、ママ自身が体を温める力が無い体質である、ママが妊娠中に生ものや冷たい食べ物を摂り過ぎたことで、赤ちゃんが冷えやすい体質になってしまったこと等が考えられます。

 

 

夜泣きの原因~赤ちゃんは暑がり?!~

 

 

 

夜泣きの原因の2つ目は熱による夜泣きです。ここでいう熱とはいわゆる発熱ではなく、身体に必要な熱をいいます。赤ちゃんは大人よりも体温が高いものです。赤ちゃんを初めて抱っこしたとき「赤ちゃんって、こんなに温かいの?!」とびっくりしたママもおられるのではないでしょうか。

 

そんな体温の高い赤ちゃんの体に熱が籠ってしまうと、その熱を不快に感じて赤ちゃんは夜泣きします。また、必要以上の熱は心(精神)に影響するとも考えられています。そのため赤ちゃんは精神不安定を起こし、夜泣きします。

 

この夜泣きの原因はママの食事が考えられます。東洋医学では辛いもの、甘いもの、味の濃いものは熱を生む食物と考えられています。授乳中のママがこうした食物を多く摂り過ぎることでお乳を飲む赤ちゃんの体内にその熱が入り込んでしまい、それが夜泣きの原因になっていると考えられます。

 

 

夜泣きの原因~赤ちゃんは怖がり?!~

 

 

 

夜泣きの原因の3つめは精神的ショックによる夜泣きです。ここでいう精神的ショックとは東洋医学でいう「驚(きょう))と「恐(きょう)」です。

 

東洋医学では「喜(き)、怒(ど)、思(し)、憂(ゆう)、悲(ひ)、恐、驚」の7つの感情の変化を「七情(しちじょう)」といい病気の原因の1つ(精神的な要因)として考えています。

 

この七情の中の「驚」「恐」を過剰に受けることで赤ちゃんは精神不安定になり夜泣きします。また赤ちゃんは「肝」が未発達です。この「肝」とは西洋医学でいう肝臓ではなく、東洋医学では感情の調整、自律神経系を司るものと考えています。

 

なので、ママには全く気にならない日常生活の中の物音や公園やスーパーで目にする人々の姿や動き等が場合によっては、赤ちゃんには「驚」になり、「恐」になり、これが夜泣きの原因になっていると考えられます。

 

 

原因のない夜泣きにも原因はあった?!

 

 

 

このように、原因のない夜泣きにも理由はありました。夜泣きの原因は赤ちゃんの心と身体の奥深くにあったのです。赤ちゃんの夜泣きは心と身体のバランスが崩れて引き起こされているとも考えられます。

 

ただし、赤ちゃんの夜泣きは病気ではありません。あくまでも赤ちゃんが成長する過程で現れるもの、現象・症状の1つに過ぎません。

 

ただ、この赤ちゃんの夜泣きの原因を追究し、それを取り除くことで、赤ちゃんの心と身体のバランスが整い、夜泣きはおさまり、赤ちゃんの健やかな成長に繋がると「ひやきおーがん」は考えます。

 

 

夜泣きのお薬「ひやきおーがん」はバランスのとれたお薬!

 

 

 

実は「ひやきおーがん」の効能・効果には夜泣きだけではなく他にも様々なものがあります。お薬のケースに入っている説明文書(添付文書といいます)には「小児の神経質、夜泣き、かんむし、ひきつけ、かぜひき、かぜの熱、ねびえ(寝冷)、下痢、消化不良、乳はき(吐乳)、食欲不振、胃腸虚弱」と書かれています。

 

これらは赤ちゃんが成長する過程の中で、心と身体のバランスが崩れることにより引き起こされる症状だと考えられます。「ひやきおーがん」は生薬の力で崩れた心と身体のバランスを整えることで神経症状を改善し、体力をつけることで身体の症状を改善していくバランスのとれたお薬なのです。

 

 

夜泣きがおさまるゴールを目指して…

 

 

 

育児中のママのストレスの原因の1つである赤ちゃんの夜泣き。赤ちゃんの夜泣きのために睡眠不足のママ、眠りたいのに眠れない、そんな状況の中では赤ちゃんの夜泣きが始まるとついイライラしてしまうこともあるでしょう。

 

赤ちゃんの夜泣きはいつおさまるかわかりません。しかし、夜泣きの原因を知ることで夜泣きがおさまるその日、ゴールが見えてくる可能性はあります。

 

毎晩、毎晩、夜泣きしていた赤ちゃんが2日に1回、3日に1回に夜泣きが減った…そんな夜泣きのおさまるゴールが見えてきたら嬉しいですよね。夜泣きがおさまる、そんなゴールを目指して赤ちゃんの夜泣きを見直してみませんか。

 

 

次回は赤ちゃんの夜泣きの対策について考えていきたいと思います。

 

 

…今回も最後までお付き合い頂き、誠に有難うございました!

 

(今回の画像は1980年代の「ひやきおーがん」CMからの一コマです。赤ちゃんを苦しめる夜泣き…退治したいですよね)